前回の記事で、「RecoveryServiceコンテナー」を新規作成しました。
その際、GEO冗長とローカル冗長に触れたので、今回は冗長構成について記載します。
前回の記事はこちら↓
■GEO冗長とローカル冗長について
どちらも、取得したバックアップデータの冗長化に関する用語です。
どちらを選択しても利用中のリージョン内に3つの複製されたバックアップデータが取得されることになります。
【GEO冗長】
Geo Redundant のことで、「地理冗長」とも言います。
ここでいう「地理」とは、"物理的に離れた場所"を意味しており、東日本リージョンを使用している場合には、自動的に西日本リージョンにもバックアップデータが複製されます。
前述しましたが、バックアップデータは以下の通りの複製数です。
・東日本リージョン内の1つのデータセンター内で3つ
・西日本リージョン内の1つのデータセンター内で3つ
よって、計6つのバックアップデータが保存されることになります。
【ローカル冗長】
利用中のリージョン内の1つのデータセンター内でバックアップデータが保存される構成です。
バックアップデータは以下の複製数です。
・利用中のリージョン内の1つのデータセンター内で3つ
※GEO冗長と違う点は、西日本リージョンに複製されないという点です。
■余談1
"データセンター内で"と記載しておりますが、
ローカル冗長の場合、データセンター自体が被災した等で稼働できなくなった際、
3つの複製データは全て使用できないことになります。
GEO冗長の場合には、西日本リージョンの複製データを使用することができるため、
バックアップデータの全損とはなりません。
どちらを利用するかは用途や事業継続性の方針により異なりますので、
それを踏まえて選択してもらえればと思います。
■余談2
元々、ローカル冗長もGEO冗長もAzureストレージで使用する用語です。
(=RecoveryServiceコンテナーも裏ではAzureストレージを使用していますが、利用者が画面上でそのことを確認したりすることはできず、本来はあまり意識しなくてよいです。)
Azureストレージを構成する際には、上記の2つ以外の冗長構成も存在します。
詳細は、Microsoftの下記サイトが参考になりますのでそちらを参照ください。
以上です。次回は、「Azure Backupについて3(バックアップポリシー)」についてです。