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【AWS】移行サービスについて(④ADS)

今回は、AWS Application Discovery Service(ADS)についてです。

■AWS Application Discovery Service(ADS)とは

オンプレミス側のサーバ(物理/仮想問わず)からデータを収集し、
ADSで用意したDB(データストア)にデータを保存するサービスです。
※収集可能なデータについては後述

そのため、DMSやSMSやMNGのような移行サービスそのものというわけではなく、
移行前に既存のサーバから情報を収集するために利用するツール(サービス)の位置づけです。

データストアに格納されたデータは暗号化されます。
また、CSVファイルへのエクスポートが可能であり、エクスポートしたデータを利用してAWSで稼働させた場合のコストの見積もりを行うことが可能です。

ADSの利用自体は無料です。

■データ収集対象サーバへのエージェント導入有無と収集データについて

ADSではデータ収集対象のサーバへのエージェント導入有無(エージェントベース型/エージェントレス型と呼びます)により、収集できるデータが異なります。

【エージェントベース型】

エージェントのバージョンは2.0を想定しています。
エージェント(=DiscoveryAgent)をサーバに導入する方法です。

収集可能なデータは以下の通りです。
・ユーザ/グループ情報 (名前)
・インストールされているパッケージのリスト
・カーネルモジュールのリスト
・作成および停止プロセスのすべてのイベント
・DNS クエリ
・NIC 情報
・TCP/UDP プロセスリッスンポート
・TCPV4/V6 接続
・オペレーティングシステムの情報
・サーバのパフォーマンス情報(CPU/メモリ使用率、等)
・プロセスのパフォーマンス(プロセスID、等)

対応OSは以下の通りです。
・Microsoft Windows Server 2008 R1 SP2、2008 R2 SP1、2012 R1、2012 R2、2016、2019
・Amazon Linux 2012.03、2015.03
・Amazon Linux 2(2018 年 9 月 25 日更新版以降)
・Ubuntu 12.04、14.04、16.04、18.04、20.04
・Red Hat Enterprise Linux 5.11、6.10、7.3、7.7、8.1
・CentOS 5.11、6.9、7.3

【エージェントレス型】

エージェントを利用しない方法です。
ただし、注意点になりますがエージェントレス型としてデータ収集を行えるのは、
VMware環境(vCenter,vSphere)の仮想サーバのみです。
vCenter上に「ADSコネクタ」と呼ばれるOVF形式のアプライアンスを展開することで、
vCenterから仮想サーバのパフォーマンス情報やインベントリ情報をADSコネクタが収集し、
そのデータをADSに暗号化して転送します。

収集可能なデータは以下の通りです。
・仮想サーバのインベントリ情報
・仮想サーバの設定
・仮想サーバのパフォーマンス情報とその履歴

エージェントベース型と異なり、対応OSに縛りはありません。
※VMware環境の仮想マシンだけ、という縛りはありますが。。。

以上です。