前回からの続きです。
今回は、AWS Server Migration Service(SMS)についてです。
- ■AWS Server Migration Service(SMS)とは
- ■SMSとVM Importとの違い
- ■余談
- ■SMSの特徴
- ■SMSで移行可能なオンプレミス側の仮想マシンについて
- ■SMSを利用するために必要となるConnectorについて
- ■SMSによる移行の流れ
■AWS Server Migration Service(SMS)とは
エージェントレスの移行サービスであり、
オンプレの仮想マシンの移行をサポートしております。
※仮想マシンというところが重要です。物理サーバはSMSでは移行できません。
リフト&シフト以降の際に利用するAWSサービスです。
SMSは無料で利用可能です。
オンプレ側の仮想マシンのデータをSMSを利用することでAWS側にレプリケーションします。
レプリケーションされたデータは、最終的にレプリケーションの実行単位(=レプリケーションジョブ単位)ごとにAMI(Amazon Machine Images)化されます。
構成イメージは以下の通りです。
参照元:AWS Server Migration Service – クラウドへのサーバー移行が簡単に! | Amazon Web Services ブログ
■SMSとVM Importとの違い
オンプレ側の仮想マシンをAWSに移行する際、
AWSのVM Importサービスも利用可能です。
SMSとVM Importの大きな違いは以下の通りです。
・SMSでは自動化されたサーバ増分レプリケーションに対応している。
・SMSではAWS管理コンソールからの状況を確認することができる。
そのため、VM ImportよりもSMSの利用が推奨されています。
※とはいえ、SMSよりもMGNのほうが推奨されているので各サービスの優劣の関係性を覚えておけばよいかと。
■余談
現在、移行サービスであるSMSよりも AWS Application Migration Service(MGN)という別のAWSサービスの利用が推奨されております。
※MGNについては別記事で取り扱う予定です。
エージェントレスでのデータ移行が求められる場合にはSMSを利用し、
それ以外の場合には基本的にはMGNを利用します。
■SMSの特徴
1.継続的なブロックレベルのレプリケーションを利用
2.オンプレ側の増分の変更箇所をキャプチャし、AWS側のEC2自動的に転送
3.エージェントレスで利用可能
■SMSで移行可能なオンプレミス側の仮想マシンについて
以下ページにSMSに対応している仮想マシンのOS一覧があります。
オンプレミス側のハイパーバイザはHyper-VやVMwarevSphereが対象です。
尚、AzureVMもAWS上に移行可能です。
AWS Server Migration Service の要件 - AWS Server Migration Service
■SMSを利用するために必要となるConnectorについて
SMSを利用する際、必ずServerMigrationConncetorと呼ばれるコネクタ(=仮想アプライアンス)を、
オンプレ側のハイパーバイザもしくはAzure上に展開する必要があります。
展開方法については以下を参照ください。
Server Migration Connector をインストールする - AWS Server Migration Service
■SMSによる移行の流れ
1.レプリケーションジョブを設定/実行する。
2.コネクタから仮想ディスク情報をAWSのS3にアップロード
3.S3にアップロードされた仮想ディスクをEBSスナップショットに変換
4.EBSスナップショットを利用しAMIを作成
5.AMIを利用したEC2の起動
以上です。