今回はメール受信プロトコルについてです。
メール送信プロトコルはこちらです。
■はじめに
前回、メール送信の流れを以下の通り記載しております。
① 送信クライアントから到達可能なメールサーバに対してメールを送信する。
② 受信サーバは宛先を確認し、自身が管理するメールであれば受け取ります。
③ 受信サーバが管理していないメールや受信拒否をしている場合には、当該メールを破棄します。(受信サーバの設定次第では、他受信サーバに転送することもあります。)
上記①~③はメールが受信サーバに届くまでの流れを記載しております。
今回のメール受信プロトコルは、受信サーバに到達した後、
宛先となったユーザがメールを確認するために利用するプロトコルです。
そのため、
④ ユーザがメールを受信サーバから確認します。
が今回の説明する範囲です。
■メール受信プロトコルを設定する場所について
メール受信プロトコルは、メールを確認するユーザが設定します。
イメージとしての一例ですが、
「端末(PC、スマホ)から受信サーバに接続してメールを確認する」ような動作となります。
メール送信プロトコルは受信サーバの設定次第で利用するポート番号(25番、587番)が決められていたため、ユーザはそれを指定して受信サーバにメール送信をしていました。
メール受信プロトコルは、受信サーバ側で対応しているプロトコル(POP3、IMAP4)の中からユーザが自由に選択することができます。
ユーザがメールを確認する際、何かしらのメーラー(outlook、gmail、Thunderbird等)が必要になります。
■メール受信で使われるプロトコルについて
メールで使われるプロトコルのうち、代表的なものは以下の通りです。
① POP3
受信サーバに蓄積されたメールを、受信者が端末上にダウンロードして確認します。
デフォルトでユーザ/パスワードによる認証機能がついています。
利用するポート番号は、110番です。
② POP3S
SSL/TLSによる暗号化を利用し、POP3による通信を行います。
POP3Sの末尾Sは「SSL/TLS」のことです。
利用するポート番号は、465番です。
③ IMAP4
メール自体をサーバ側で管理するため、端末上にメールをダウンロードすることはありません。
複数端末から同じユーザのメールを確認するといった場合には、IMAP4を利用します。
利用するポート番号は、143番です。
④ IMAP4S
SSL/TLSによる暗号化を利用し、IMAP4による通信を行います。
IMAP4Sの末尾Sは「SSL/TLS」のことです。
利用するポート番号は、995番です。
以上です。