今回はユーザ作成/削除についてです。
- ■前提(useraddコマンドについて)
- ■前提(/etc/skelについて)
- ■前提(groupaddコマンドについて)
- ■ユーザ作成コマンド
- ■ユーザ作成コマンド実行後の後続作業(パスワード設定)について
- ■ユーザ削除コマンド
本記事は以下の本を参考にしております。
■前提(useraddコマンドについて)
ユーザ作成時に利用するuseraddコマンドのデフォルト設定を確認しておきます。
デフォルト設定ファイルは /etc/default/useradd です。
useraddコマンドにオプションを付けなかった場合には、本ファイルの内容が使用されます。
各パラメータの意味は以下の通りです。
【GROUP】
※本設定はあまり気にしなくても大丈夫です。理由ですが、/etc/login.defsのGID_MINが優先されます。
意味は、以下の通りです。(参考までに)
新規ユーザの属する主グループのグループ名またはグループ IDを指定します。
【HOME】
規ユーザのホームディレクトリのパスのプレフィックスです。
つまり、新規ユーザアカウントの作成時に -d オプションを指定しない場合には、
"/home/ユーザ名"がホームディレクトリとなります。
【INACTIVE】
パスワードの使用期限が切れてからアカウントが使用不能となるまでの日数です。
「-1」は使用不能にならないことを意味します。
【EXPIRE】
ユーザアカウントが使用不能となる日付を指定します。
デフォルトでは空パラメータです。
【SHELL】
ログインシェルを指定します。
デフォルトは、/bin/bashです。
【SKEL】
ホームディレクトリに自動的に生成されるファイルのひな型が格納されているディレクトリを指定します。
【CREATE_MAIL_SPOOL】
メールスプールを作成するかどうかを指定します。
デフォルトは、yes(作成する)です。
■前提(/etc/skelについて)
ホームディレクトリに格納されるひな型ファイルです。
上記の通り、デフォルトは全て隠しファイルです。
そのため、lsコマンドのオプションaを指定して確認する必要があります。
各ファイルの説明は別記事で紹介しています。
例えば、/etc/skel配下に適当にファイルを格納すると、
そのファイルが新規ユーザのホームディレクトリに自動的にコピーされます。
■前提(groupaddコマンドについて)
ユーザ作成時にグループIDを指定してユーザを作成することがあります。
例えば、ユーザIDとグループIDを同じ番号にしたいとき。
ユーザ作成時には事前に指定するGIDが存在している必要があります。
よって、先に任意のGIDでグループを作成する方法を記載致します。
ここでは、「グループIDが1100、グループ名がtestuser」を作成しております。
以降、本題です。
■ユーザ作成コマンド
省略可能なオプションもありますが、
以下の書式で作成することで期待通りのユーザが作成できるかと思います。
尚、事前にグループIDが存在している必要があります。
(グループの作成は前述を参照)
ここでは、
「ユーザID、グループIDがともに1100、ホームディレクトリは/home/testuser , コメントは"testuser 1"」
のユーザを新規作成します。
useradd -u 1100 -g 1100 -d /home/testuser -s /bin/bash testuser -c "testuser 1"
オプションは以下の通りです。
■ユーザ作成コマンド実行後の後続作業(パスワード設定)について
新規ユーザ作成後、パスワードを設定する必要があります。
ここでは、前述で作成したtestuserにパスワードを設定します。
パスワードを設定すると/etc/shadowの2カラム目がランダムの英数字になります。
■ユーザ削除コマンド
以下の書式で削除します。
userdel -r testuser
オプションrを付けることで、削除対象のユーザのホームディレクトリも一緒に削除可能です。
オプションrを付けない場合は、ユーザを削除してもホームディレクトリは残ったもままとなります。
以上です。
本記事は以下の本を参考にしております。